フルキャスト工房のブログ

ルアーの紹介と釣果です。

よく飛ぶルアーって!!

よく飛ぶルアーって!!


最近のルアーは高性能で
ネットなんかに「80メートル100メートルよく飛びます」なんて
書かれています。
でも「ホンマかいな」と思うこともたまにあります。


それで、まけないように高性能バイブレーション「フルボッコ」を作りました。


サイズは、70mm12gと80mm24g。


鉄板系だけれど、鉄板ではない。
鉄板ではないけれど、鉄板以上の性能。
鉄板より、よく泳ぐのは当然。
それ以上に心がけたことは、とにかく飛距離がでること。


しかし、飛距離をだすにはどのようにしたらいいのか。
サイズが決まっているなら、重くすればいいだけとはならない。
サイズと重さが決まった中で飛距離をだすには、空気抵抗という
ややこしい問題が発生します。


それは、空気抵抗=Cd値×空気の密度×前面投影面積×速度の2乗
なんて、「車の設計でもするのか」ということになってくる。


Cd値→どのくらいスムーズに空気が流れるかという空気抵抗係数を表す
デザインが重要で流線形にすれば空気抵抗係数が小さくなる


前面投影面積→前(進行方向)から見た大きさ
面積が小さいほど抵抗が少なくなる


ここでの「速度の2乗」とは、ルアーの飛んでいく速度ではなくて
ルアーに対する気流の相対速度です。


逆風でも飛ばしたい!
この空気抵抗で、逆風時に効いてくるのが「速度の2乗」です。
風が強ければ強いほど空気抵抗が増えるわけです。
逆風で飛ばないのはあたりまえですが、Cd値×前面投影面積を
極限まで小さくすれば、そうでないルアーに比べて差はでます。




次に大切なのが、ルアーが空中で回転しないこと。
回転してしまうと、いくらCd値×前面投影面積を極限まで
小さくしていても意味がなくなってしまいますね。


では、どうすればいいのか
回転させないためには、マスを前に持ってくること(重心ではない)
「フルボッコ」では、軽いGFRPプレートを搭載してるので
ルアーのマスはほとんど前の重りに来る。



この効果として、テールの部分がスタビライザーとして作用し
回転をおさえて飛んで行く(矢の羽根効果)
これが重い鉄板のプレートだとルアーのマスが分散して、
矢の羽根効果がなく、回転が止まらない。
(軽いGFRPプレートは立ち上がりの良さと、キビキビした
動きにも貢献する)


以上のことを考慮して
手間と時間を目いっぱい詰め込んで、高性能プレートバイブが完成しました!



「で、飛ぶのか」って
「80メートル100メートルよく飛びます」ヽ( ̄▽ ̄)ノ